こんばんは。
心理カウンセラーの伊藤憲治です。
今日は、「お客様対応より、上司のメンツを優先するように言われた」というご相談についてお話しします。
20代前半、新卒社会人の男性からのご相談です。
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「お客様対応の仕事をしてるんです。
トラブルがあって、部長から対応方法の指示があったんです。
でも、お客さんが結構怒っていて、部長の言ってた通りのことがなかなかできなかったです。
そしたら課長が『部長のメンツをつぶさないようにちゃんとやりなよ』って注意してきたんです。
お客さんの対応をしっかりすることが大切だから、部長の指示通りにやりたいのはやまやまなんだけど、
でも部長のメンツをつぶさないために仕事してるんじゃないしって思ったんです。
課長の指示、おかしくないですか?」
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「自分は、誰のために仕事をしているんだろう」
そんな疑問が、ふと浮かんだ瞬間だったのではないでしょうか。。。
先にお伝えしておきます。
お客様対応の本質は、お客様にきちんと向き合うことです。
「部長のメンツをつぶさないように」という目的は、本来の仕事の目的とはズレています。
新卒の方でも違和感を覚えるのは、ごく自然なことです。
この記事では、「なぜ、その課長はそういう言葉を口にするようになったのか」という、課長自身の心理について考えてみたいと思います。
この記事でわかること
- 課長が「部長のメンツ」を優先する言葉を使ってしまう、心理的な背景
- 中間管理職という立場が抱えやすい、特有のプレッシャー
- このような指示を受けたときの、現実的な向き合い方のヒント
なぜ課長は「部長のメンツ」を優先する言葉を使ったのか
結論からお伝えします
これは、課長自身が「お客様より上司を優先すべき」と本気で考えているというより、中間管理職という立場特有のプレッシャーが、その言葉に表れているのだと考えられます。
板挟みの立場が生む、独特のストレス
課長というポジションは、上司である部長と、部下であるあなたとの「板挟み」になりやすい立場です。
上からは業績や指示の徹底を求められ、下からは現場の難しさや不満を受け止めなければならない。
こうした構造が、中間管理職特有のストレスを生み出すことは、よく知られています。
部長の指示通りに進まなかったという状況は、課長にとって「自分が部長にどう見られるか」という不安を引き起こしやすい場面でもあります。
その不安が、本来の業務目的(お客様対応)よりも、「部長との関係を守ること」を優先する言葉として、とっさに出てしまった可能性があるのです。
「メンツをつぶさない」という言葉に隠れた心理
①自己保身としての側面
部下の対応がうまくいかなかったとき、課長自身もまた、部長から「ちゃんと管理できていない」と評価されるかもしれない、という不安を抱えやすい立場にあります。
「部長のメンツをつぶさないように」という言葉は、表向きは部長への配慮のようでいて、実は課長自身が部長からの評価を守りたい、という自己保身の心理が含まれている可能性があります。
②忖度が「当たり前」になってしまっている環境
組織の中で、上司の顔色をうかがうことが日常的に求められる文化があると、それが本人にとって「当たり前の振る舞い」として染みついてしまうことがあります。
自分の出世や評価のために上司に気に入られようとする忖度は、本人にとっても無自覚なまま、習慣として根づいていることが少なくありません。
課長自身も、かつて同じように「上司のメンツ」を優先するよう指導されてきた経験があるのかもしれません。
③本質的な目的を見失ってしまっている可能性
日々のプレッシャーの中で働き続けると、「何のためにこの仕事をしているのか」という本質的な目的よりも、目の前の人間関係を波立たせないことが、優先事項にすり替わってしまうことがあります。
課長自身、お客様対応の本質を忘れているわけではないかもしれませんが、その瞬間は「部長との関係を守ること」のほうが、心理的な優先順位として高くなってしまっていたのかもしれません。
中間管理職という立場が抱えやすいプレッシャー
課長というポジションは、上司からの厳しい評価やノルマへのプレッシャーと、部下が抱える現場の難しさという、二つの異なる要求の間で調整を担う役割です。
このような立場にいる人は、孤独感や慢性的なストレスを抱えやすいことが指摘されています。
「自分が間に入って何とかしなければ」という思い込みが強くなりすぎると、本来守るべき目的よりも、目の前の人間関係の維持が優先されやすくなってしまうのです。
これは課長個人の資質の問題というより、組織の構造そのものが生み出している側面もあるのです。
このような指示を受けたときの、現実的な向き合い方
①「お客様対応」という本質を、自分の中で見失わない
課長の言葉に戸惑いを感じたとしても、お客様にきちんと向き合うという仕事の本質は、揺らがせる必要はありません。
違和感を覚えたこと自体が、正しい感覚であることを、まず自分の中で確認しておくことが大切です。
②課長の言葉の「奥」にある事情を想像してみる
課長の発言を、そのまま受け取って苦しむのではなく、「この人も、板挟みの立場で何かに追われているのかもしれない」と一歩引いて見ることで、気持ちが少し軽くなることがあります。
これは課長の言動を正当化するためではなく、自分自身が必要以上に振り回されないための、心の距離の取り方です。
③信頼できる人に、率直な疑問を話してみる
「これって、おかしくないですか?」と感じた気持ちを、一人で抱え込まず、信頼できる同僚や、社内外の相談窓口に話してみることも、有効な選択肢です。
新卒という立場だからこそ持てる、まっすぐな視点は、とても大切なものです。
ひとりで抱え込まなくていい
「これはおかしいのでは」と感じた、その違和感を大切にしてほしいと思います。
組織の中の理不尽な言葉に直面したとき、自分の感覚を疑う必要はありません。
相手の言葉の背景にある事情を知ることは、相手を許すためではなく、自分自身が必要以上に傷つかずに済むための、ひとつの手段でもあります。
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まとめ
- 「部長のメンツをつぶさないように」という言葉は、課長自身の自己保身や、上司への忖度が習慣化した結果である可能性が高い
- 中間管理職は上司と部下の板挟みになりやすく、独特のプレッシャーを抱えている
- こうした構造が、本来の業務目的より人間関係の維持を優先させる言動につながることがある
- 「お客様対応の本質を見失わない」「相手の事情を想像する」「信頼できる人に話す」という向き合い方が有効
「おかしいのでは」と感じたあなたの感覚は、間違っていません。
その違和感を大切にしながら、自分にとって納得のいく働き方を見つけていってほしいと思います。
社会にでると色々と思う事ありますよね。
思う事や考える事があれば、一人で抱え込まずいつでもご相談くださいね!
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