環境を整えた1年半が、子どもの未来を変えた話。
こんにちは。
心理カウンセラーの伊藤憲治です。
今回は、ご相談くださったお父さんと、そのお子さんのお話をご紹介させていただきます。
守秘義務がありますので、個人が特定されないよう詳細は変えてお伝えしています。
それでも
「こういうケースがあるんだ」
「うちの子にも参考になるかも」
と感じていただけたら、とても嬉しいです。
「うちの子、不登校で。このまま高校にも行けないんじゃないかって、毎日不安で…」
発達障害をお持ちのお子さんの親御さんから、こういったご相談を本当によく受けます。
今日は、そんな不安の中にいる親御さんに、ひとつの事例として読んでいただけたらと思い、記事を書くことにしました。
その子の状況——不登校、自傷、そして孤立
相談にいらっしゃったお父さんには、中学生のお子さんがいました。
そのお子さんはADHDと、ASD(自閉スペクトラム症)のグレーゾーンという診断を複数の医師から受けていました。
中学に入ってからほとんど学校に行けなくなり、学校の成績は非常に厳しい状況。
過去には自傷行為もありました。
周囲の大人から「高校は無理かもしれない」と言われたこともあったようです。
傍から見れば、「難しいケース」と映るかもしれません。
でも、私はそうは思いませんでした。
変化のきっかけ——「希望」という最強のエンジン
お父さんとお子さんが一緒に生活を始めてから、まず変わったのは「環境」でした。
そしてもう一つ、大きな変化がありました。それは——
「行きたい高校がある」
という、お子さん自身の言葉が出てきたことです。
定時制でも通信制でもなく、「普通の高校に行きたい」。
この言葉の重さを、私はとても大切に受け取りました。
なぜなら、希望を持てること自体が、発達障害のある子どもにとって、勉強のどんな教材よりも強いエンジンになるからです。
「仕組み」が子どもを助けた——タブレット学習という選択
お父さんが選んだのは、タブレット型の家庭学習サービスでした。
これが、いくつかの理由でとても「ADHDの特性に合った」選択だったと思います。
- 机がなくても、好きな場所で勉強できる(環境の自由度)
- 「今日何をどれだけやったか」が親に通知される(見える化+適度な緊張感)
- 短い単位で取り組める設計(集中が続きにくい特性への配慮)
- オンライン英会話を利用(得意な話す・聴くを活かす)
ADHDの特性として、LD(学習障害)傾向が重なっているお子さんも少なくありません。長文の読み込みや板書が苦手でも、タブレットや音声を活用することで、学習効率が大きく変わることがあります。
「どうやって勉強させるか」ではなく、「どんな仕組みなら続けられるか」という視点が、発達障害のある子どもには特に大切です。
そして、結果——子どもは自分の力で未来を切り開いた
約1年半、毎日学習を続けたお子さんは——見事に、自分が行きたかった高校に合格されました。
不登校で、別室登校で、「高校には行けないかもしれない」と言われていたけれども、結果は違いました。
これは「奇跡」ではありません。
「希望」と「自分に合った環境」と「毎日の小さな積み重ね」——この三つが揃ったときに起きる、ごく自然な結果だと私は思っています。
親御さんへ——「環境をプロデュースする」という視点
発達障害のある子どもの学力や自信は、「勉強量」だけで決まるわけではありません。
その子を取り巻く「環境」を、親がどう設計するか。
どんな場所で勉強するか、どんなツールを使うか、誰が見守るか、どんな言葉をかけるか——
そのひとつひとつが、子どもの学力だけでなく、自己肯定感にも直結します。
「うちの子には無理だ」と感じる前に、ぜひ一度「環境を変えること」を考えてみてください。
この事例から見えてくること
- 子ども自身の「行きたい」という希望が、最大の学習エンジンになる
- ADHDの特性に合った「続けやすい仕組み」を選ぶことが大切
- 「見える化」と「安心できる関係性」が、子どもの行動を安定させる
- 親が「環境をプロデュースする」という視点を持つことで、子どもの可能性は大きく広がる
最後に
「うちの子、大丈夫かな」と不安な夜を過ごしている親御さんに、この事例が少しでも「そうか、こういうやり方もあるんだ」と思っていただけたら幸いです。
私自身も、発達障害と向き合いながら毎日を生きるひとりです。
だからこそ、「諦め」を「工夫」に変えることの大切さを、心から信じています。
もし「うちの場合はどうすればいいの?」と思われた方は、お気軽にご相談くださいね。
あなたのお子さんの「希望」を、一緒に見つけていきましょう。
▶ ココナラ相談ページ
▶ ReCocoro(リココロ)相談窓口
