―― 不登校率9.5倍というデータが示す「見えない特性」と脳の疲労について
はじめに
―― その「ギャップ」に苦しんでいませんか? 🧩
こんにちは。
心理カウンセラーの伊藤憲治です。
「家では壁を蹴ったり、暴言を吐いたりして荒れているんです」
勇気を出して学校の先生に相談したのに、
こんな答えが返ってきて、途方に暮れたことはありませんか。
「えっ? 学校ではとても真面目で、お友達とも仲良くやっていますよ。
問題なんてありません」
この 「家と学校での様子のギャップ」 は、多くの親御さんを孤独にさせます。
「私の育て方が悪いのか」
「ただ甘えているだけなのか」
そうやって、自分や子どもを責めてしまう前に、ぜひ知ってほしい
「数字」と「脳の仕組み」 があります。
これは精神論ではありません。
最新の統計データと、臨床現場で積み重ねられてきた知見から、
「なぜ、あんなに良い子が突然行けなくなるのか?」
という問いを、構造的に整理していきます。
1.クラスに1〜2人。不登校は「35万人」の緊急事態 📊
まず、現状を正確に見てみましょう。
文部科学省の調査によると、
小・中学校における不登校児童生徒数は
353,970人(約35万人) と、過去最多を更新しています。
- 出典:文部科学省
「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等調査」
これは単純計算で、
1クラスに1〜2人は必ずいる ことを意味します。
もはや不登校は、
「特別な家庭」
「一部の子ども」
の問題ではありません。
では、なぜこれほどまでに増えているのでしょうか。
いじめや家庭環境も要因の一つですが、
近年、見過ごされがちな ある共通点 が注目されています。
2.不登校率は「9.5倍」──データが示す衝撃の事実 📈
2025年に実施された民間調査では、
非常に示唆的な結果が報告されています。
発達特性(ADHD・ASD傾向、診断のつかないグレーゾーンを含む)を持つ子どもの
不登校率は、そうでない子どもと比べて
約9.5倍 に達していました。
さらに、同調査では次の点も明らかになっています。
- 特性を持つ子どもの 61.5% が、
完全な不登校に至る前に「行き渋り」を経験 - 出典:PAPAMO株式会社
「発達特性と不登校に関する実態調査(2025)」
これは何を意味しているのでしょうか。
それは、
「診断名がつかない=学校では普通に見える子」ほど、
支援を受けられないまま限界まで頑張り、
ある日突然動けなくなる」
という構造が存在する、ということです。
3.年齢とともに「多動」は「脳内」へ移動する 🧠
「でも、うちの子は多動じゃありません。
むしろ大人しいタイプです」
そう感じる親御さんも多いと思います。
しかし、ここに大きな見落としがあります。
ADHDなどの特性は、
成長とともに“現れ方”が変化 します。
- 幼少期:体が動く(外から見える多動)
- 思春期以降:思考が止まらない(内側の多動)
行き場を失ったエネルギーは、
「脳の中」 に移動します。
- 不安が止まらない
- 反省がループする
- 雑念が消えない
これが 「脳の多動」 です。
研究では、
身体的な多動は減少しても、
不注意・内的多動は70%以上で残存 すると報告されています。
外からは見えません。
だからこそ、気づかれにくいのです。
4.ASD傾向に見られる「過剰適応」という仮面 🎭
ASD傾向のあるお子さんも、
成長とともに 「過剰適応」 を身につけます。
- 空気を読む
- 周囲を真似る
- 「普通の子」を演じる
学校では問題がないように見えます。
しかしそれは、
常に全力で擬態している状態 かもしれません。
その反動は、安全な場所である「家」で出ます。
- 怒り
- 無気力
- 感情の崩れ
これは怠けではなく、
生き延びるための回復反応 です。
5.不登校は「サボり」ではなく「緊急停止」 🚨
構造を整理すると、
不登校はまったく違って見えてきます。
彼らは逃げているのではありません。
エネルギー切れでフリーズしている のです。
スマートフォンが0%になれば、
操作できなくなるのと同じです。
ここで無理をさせると、
うつ・不安障害などの二次障害につながることもあります。
6.まとめ
―― 親御さんにできる、最初のケア 🌱
もし、お子さんが不登校や行き渋りの状態にあるなら、
まずは背景にある
「見えない特性」と「脳の疲労」 を認めてあげてください。
「9.5倍もの負荷がかかる環境で、
今まで本当によく頑張ってきたね」
その一言が、回復のスタートになります。
- 家を「演じなくていい場所」にする
- 内側の燃費を理解する
それが、絡まった糸をほどく第一歩です。
🌙 もし辛くなったり苦しくなったら。
もし、ひとりで整理するのが辛くなったり苦しくなったら、
「話す」という選択肢があることを忘れないでくださいね。
💬 ご案内
- 💬 公式LINE(無料相談受付)
※個別回答は行っておりませんが、内容によってはブログでお答えしています。 - 🕊️ ココナラ|ご予約制の相談窓口
