こんばんは。
心理カウンセラーの伊藤憲治です。
先日、30代前半の女性からこんなご相談をいただきました。
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「犬を飼うと彼氏できないって本当ですか?
私、小さいときから実家で犬を飼っていたんです。
社会に出てもう10年くらい経つんですけど、一人暮らしって寂しいじゃないですか。
それに、犬がいない生活に、何か違和感を感じるんです。
だから犬を飼いたいなって思っているんです。
この前会社の友達にその話をしたら『彼氏できなくなるよ!』って言われて。
確かにペットを飼うと彼氏ができないっていう話を聞いたことがあって、不安になったんです。
伊藤先生は犬を飼っていらっしゃるので、気持ちをわかってくれると思って相談しようと思ったんです」
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「ペットを飼うと恋愛が遠のく」
この言葉、一度は耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
なぜこんな話が広まっているのか、実際のところはどうなのか、心理学と統計の両面から見ていきたいと思います。
この記事でわかること
- 「犬を飼うと彼氏ができない」という噂が生まれる心理的な背景
- 実際の統計データから見えてくる、ペットと恋愛の本当の関係
- 一人暮らしの寂しさを埋めるために犬を迎えることの心理的な意味
この通説=「変化への漠然とした不安」が生み出した都市伝説
結論から申し上げますと、「犬を飼うと彼氏ができない」という言葉は、事実に基づいたものというより、変化に対する漠然とした不安から生まれた都市伝説に近いものなのです。
心理学には「損失回避」という考え方があります。
人は何かを得ることよりも、何かを失うかもしれないという可能性に、より強く反応してしまう性質があるのです。犬を飼うという新しい生活の変化を考えたとき、周囲の人は「自由な時間が減るかもしれない」「出会いの機会が減るかもしれない」という、まだ起きてもいない損失に、無意識に注目してしまうのです。
あなたの会社のお友達が発した「彼氏できなくなるよ」という言葉も、悪意があるわけではなく、そうした漠然とした不安が言葉になっただけなのです。
この通説=実際の統計は、むしろ逆の傾向を示している
ふたつめの視点は、実際のデータです。
アメリカの大手マッチングアプリの調査では、ペットと一緒に写った写真をプロフィールに載せている男性は、そうでない男性に比べて、平均で約40%もマッチ率が高いという結果が報告されています。
国内の調査でも、ペットの写真があるプロフィールは、初回メッセージへの返信率が約30%高くなるというデータがあるのです。
さらに、ペット好きに特化した婚活サービスでは、成婚率が62.1%という高い数字を記録しているという報告もあります。
共通の価値観を持つ相手と出会いやすいことが、その理由のひとつと考えられているのです。
つまり統計的に見ると、犬を飼うことは恋愛の機会を減らすどころか、会話のきっかけや共感を生む「入り口」として、むしろプラスに働くケースが多いのです。
以前このブログでも、犬の散歩中に見知らぬ人同士が自然に挨拶を交わす心理についてお話ししましたが、犬という存在は、人と人との距離を縮める力を持っているのですよね。
この通説=「一人暮らしの寂しさ」と向き合う、大切な選択
三つめは、あなた自身の内側にある気持ちについてです。
10年間の一人暮らしの中で感じてきた「何か違和感がある」という感覚は、人が本来持っている、誰か(何か)とつながっていたいという愛着欲求のあらわれなのです。犬をなでることでオキシトシンという安心感をもたらすホルモンが分泌されることは、複数の研究でも報告されています。
犬を迎えることは、恋愛をあきらめる行為ではありません。
むしろ、自分自身の心の穴を、健全な方法で満たそうとする、とても前向きな選択なのです。
恋愛のために自分の気持ちを我慢する必要は、どこにもありません。
まとめ
「犬を飼うと彼氏ができない」という噂は、心理学的に見ても、統計的に見ても、根拠の薄いものだったのです。
それどころか、犬という存在は、人と人をつなぐ、あたたかな橋渡し役になってくれることも多いのです。
私自身もトイプードルのラブくんと一緒に暮らしていますが、犬との時間は、日々の心を支えてくれる、かけがえのないものです。
あなたが感じている「一人暮らしの寂しさ」も、「犬がいない違和感」も、どちらも大切にしてよい気持ちなのです。
恋愛と、犬との暮らし。
どちらもあきらめる必要はありませんよ!