こんにちは。心理カウンセラーの伊藤憲治です。
今日は、30代後半のお母さんから寄せられたご相談をご紹介します。
🌼 ご相談
中学生の娘がいます。
朝7時に起きることがなかなかできません。
起こしてもなかなか布団から出ず、やっと起きてもすぐに準備を始めないでゴロゴロしています。
その結果、時間ギリギリになって慌てて学校に走っていくのですが、先日は転んでけがをしてしまいました。「余裕を持って行動してね」と伝えているのですが、なかなか改善しません。
どう対応していけばいいでしょうか?
🌱 回答
とても多くのご家庭で見られる悩みだと思います。
思春期の子どもは体のリズムや心の状態が大きく変化しているため、朝の支度がスムーズにいかないことは珍しくありません。
ここでは「なぜ朝起きられないのか」という背景と、改善に向けてできる工夫について解説します。
1. 思春期特有の生活リズムの乱れ
思春期の子どもは、体の成長に伴ってホルモンバランスが変化します。
その影響で夜更かししやすくなり、朝なかなか目が覚めない「夜型リズム」になりやすいのです。
「怠けている」わけではなく、体のリズムそのものが変化していることを理解するのが第一歩です。
2. 環境を整える工夫
- 寝る前のスマホやゲームを減らす
強い光が脳を刺激して眠気を遅らせます。寝る1時間前はなるべく使わないようにしましょう。 - 寝室の環境を整える
カーテンを少し開けて朝日で自然に目が覚めるようにする、部屋を涼しく保つなども効果的です。 - 朝の準備を簡単にする
前日に服や持ち物を用意しておくと、起きてからの負担が減ります。
3. 行動を小さく分ける
「7時に起きてすぐ準備!」と言われても、子どもにとっては大きなハードルです。
次のように小さな行動に分けると取り組みやすくなります。
- まず布団から出る
- 顔を洗う
- 朝ごはんを食べる
- 着替える
順番をステップ化し、チェックリストやタイマーを活用するのもおすすめです。
4. 声かけの工夫
「早くしなさい!」と急かされると、反発して余計に動かなくなることがあります。
その代わりに、
- 「あと5分で出発だから、一緒に準備しよう」
- 「ここまでできたら朝ごはん食べよう」
と、時間を区切って協力する形にするとスムーズです。
5. 小さな成功を認める
たとえ5分早く起きられただけでも「昨日より早く起きられたね」と声をかけてあげましょう。
子どもは「できたことを認めてもらう」ことで自信がつき、行動の改善につながります。
6. 改善が見られないときは
工夫をしても生活に支障(ししょう)が続く場合は、専門機関に相談してみてもよいでしょう。
発達特性や睡眠リズムの問題がかかわっているケースもあるからです。
「相談は子どもを責めるためではなく、生活を楽にするため」と考えてみてください。
まとめ
朝起きられない、準備が進まないというのは「やる気がない」からではありません。
思春期特有の体の変化や生活習慣の影響が大きいのです。
- 夜の習慣を整える
- 朝の準備を小さく分ける
- 声かけを工夫する
- 小さな成功を認める
これらを続けることで、少しずつ余裕を持った行動につながっていきます。
🌸 読者さんへのメッセージ
子どもの朝の準備に悩む親御さんは本当に多いです。
「うちの子だけがだらしないのでは?」と責める必要はありません。
焦らず、できる工夫を一つずつ試していくことで改善は少しずつ進みます。
あなたの子育てが、今日よりも少し楽になりますように。
🕊️ ご相談・活動情報について~伊藤憲治(ReCocoro)
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